投資をするうえでは分散投資が大切であり、ポートフォリオに債券を含めた方がいいという意見をよく耳にします。
ところで、ここでいう債券とは、いったい何のことなんでしょうか?
債券にも種類があります。
国債もあれば、地方債もあり、事業債、政府保証債、金融債…と様々です。
そもそも、国内債券インデックスファンドは、どの債券をどの程度の割合で購入しているのでしょうか?
この記事は、債券インデックスファンドの中身とその構成比についてまとめたものです。
1.国内債券インデックスの中身
債券インデックスファンドは、たいていの場合、「NOMURA-BPI総合」をベンチマークにしています。
NOMURA-BPI総合の中身は、下記の8つのセクターによって構成されています。
・ 国債
日本国政府が発行する債券。なお、発行時の年限別(2 年、5 年、10 年、20 年)といったサブセクターがある。
・地方債
地方公共団体および地方公共団体金融機構(旧公営企業金融公庫・旧地方公営企業等金融機構)の発行する債券。ただし、元金および利金の支払に日本国政府による保証が付いている債券2は含まれない。なお、地方公共団体とその他地方債の二つのサブセクターに大きく分けられ、地方公共団体はさらに東京都債、五大都市債、その他の三つのサブセクターに分けられる。
・政府保証債
政府系機関または特殊法人が発行する債券のうち、元金および利金の支払に日本国政府による保証が付いている債券3。なお、地方公営企業債、その他政府保証債といったサブセクターがある。
・金融債
特定の金融機関が特別法(長期信用銀行法等)に基づき発行する債券(いわゆる募集発行の利付金融債)。なお、特定金融債4、金融債(除く特定金融債)といったサブセクターがある。
・事業債
国内の事業会社が発行する債券。また、政府系機関または特殊法人の発行する債券のうち、元金および利金の支払に日本国政府による保証が付いていない債券を含む。業種別、格付別のサブインデックスがある。
・円建外債
外国の発行体が日本国内市場において円建てで発行する債券。格付別のサブインデックスがある。
・MBS (Mortgage Backed Securities)
不動産担保融資の債権を担保として発行される債券。
・ABS (Asset Backed Securities)
各種資産を裏付けとして発行される債券。なお、生命保険会社の基金債・劣後ローン債、投資法人債、財政融資資金貸付金 ABS といったサブセクターがある。http://qr.nomura.co.jp/jp/bpi/docs/NOMURA-BPI_RuleBook_201802J.pdfより引用
このうち、事業債、円建外債、MBS、ABSについては、 A 格相当以上のものを購入しています。(国債、地方債、政府保証債、金融債については格付基準なし)
2.国内債券インデックスの構成比
国内債券インデックスの中身がわかったところで、次に気になるのはその構成比です。
構成比については、下記の図を見てください。
(金融工学センター)
ここで注目してほしいのは(日本)国債の比率です。
その比率、82.6%。
大部分は日本国債によって運用されていることが分かりますね。
事業債、いわゆる社債というのは、全体のうちたった5.5%しかありません。
しかも、それらもA格相当以上のものです。
このことから分かるように、国内債券インデックスファンドというのは、株式等と比べると非常にリスクが低いものになっています。(リターンも控えめ)
3.おわりに
というわけで、国内債券インデックスファンドの中身と構成比についてまとめてみました。
こうして数字を見ると、国内債券インデックスファンドの中身の大部分が、国債で構成されていることが分かったと思います。