令和元年6月9日、それは起きました。
バケニャーン・ショック
バケニャーンなんて元々存在していなかったという衝撃的な事実により、推しを失ったバケアイ好きの方々のマインドは見事クラッシュ。
私もこれまでの考察からある程度の心の準備はしていましたが、それでもやっぱり放送前日の夜はドキドキもんでしたし、実際に放送日を迎えてその事実を目の当たりにしたときには髪まで真っ白になりました。
そんなわけで、心に空いた穴をなんとか埋めるべく、Twitterでバケアイの妄想小話をひたすらこしらえていたら、気付かないうちにけっこうな量になっていました。
この記事は、そんなバケアイ小話をまとめつつ、バケアイは百合なのかについての考察を書いたものです。生温かい目で見守っていただけると幸いです。
※すべての話は140字(1ツイート)のなかで完結しています。
※ところどころ「てにをは」を間違えていたり、誤字脱字、タグがおかしかったりするんですが、Twitterだと修正もできないのでそのままにしています。
バケアイのTwitter小説
バケニャーン×アイワーンです。
怖い夢を見た。バケニャーンがいなくなる夢だ
— 金色 (@konjikinohiru) June 11, 2019
アイワーンはベッドから飛び起きると、彼の姿を探す
「おはようございますアイワーン様」
彼は朝食を作っていた。ほっと息を撫で下ろす
「今日はどちらに行かれますか」
問われた彼女はニッと笑って言う
「惑星レインボーだっつーの」#precure #バケアイ
「バケニャーン、紅茶…」
— 金色 (@konjikinohiru) June 9, 2019
いいかけて、アイワーンは我に返る。何を言っている? バケニャーンはもういないのに
彼女は自ら紅茶をいれる。たどたどしい手つきだ。その手が震えているのは、単にポットが重いからではない
初めて自分でいれた紅茶は、入れた覚えのない塩の味がした#precure #バケアイ
「アイワーン、今日は珈琲か?苦いから砂糖入れた方がいいぞ」
— 金色 (@konjikinohiru) June 10, 2019
「…アタイは子どもじゃないっつーの」
彼女はカッパを追い払い、黒い液体をそのまま飲もうとする。が、寸前のところでやめた
周囲に誰もいない事を確認すると、大量の砂糖を投入する
苦い思いは、もうしたくなかった#precure #バケアイ https://t.co/lVdQjfuAb2
「なあ…」
— 金色 (@konjikinohiru) June 12, 2019
アイワーンは気付いてない
「バケニャーンの事だが…」
「仕事中だっつーの」
カッパードが声をかけるが、彼女はPCから目を離さない
「辛くないか」
「余裕だっつーの」
彼女は笑って答える
アイワーンは気付いてない
自分の触角が、悲しげに垂れ下がっていることを#precure #バケアイ
バケニャーンは知っている
— 金色 (@konjikinohiru) June 14, 2019
「あれは何だっつーの?」
「プリクラという物です。親しい人とあの中で写真を撮るようです」
「あの中で…?前時代的だっつーの」
アイワーンは嘲笑する
バケニャーンは知っている。チラチラ視線を向けるアイワーンが、本当は何を求めているのかを#スタプリ #バケアイ
『大切な物は全て盗んだ』
— 金色 (@konjikinohiru) June 13, 2019
部屋にはブルーキャットのカードが置いてあった。それ以外には何一つ残っていない
立ち去ろうとしたアイワーンは、隅に落ちているそれに気付く。震える手で拾い、抱き締める
「大切...だっつーの...」
それは、バケニャーンと一緒に撮った写真だった#precure #アイワーン
「バケニャーン...」
— 金色 (@konjikinohiru) June 9, 2019
「元気出せよ、アイワーン」
カッパードがのせようとした手を、彼女は振り払う
「あんたには...分かんないっつーの...」
「分かるさ、わたしも伊達に歳は食ってない」
「...ひかるなんて元々存在していなかったら、どうだっつーの」
「あっ悪い朽ち果てるわ」#precure #カパひか
失意の底に沈むアイワーンは、そこで一筋の希望を見つけた
— 金色 (@konjikinohiru) June 9, 2019
――香水
あれさえあれば、再び彼に会えるかもしれない
「どこに行く、アイワーン」
「...戦いだっつーの」
カッパードに言うと、彼女はダークペンを片手に進んでいく
そう、これは戦いだ
大切なものを、取り戻すための#precure #バケアイ
ブルーキャットとの死闘の末、アイワーンが手に入れたのは例の香水瓶だった
— 金色 (@konjikinohiru) June 9, 2019
試しに使ってみたが、変身はできなかった。中身を嗅ぐと、懐かしいあの匂いがする
彼女は起床すると、香水をつけるようになった
自分は一人ではない
少なくとも、この香水がなくなるまでは#precure #バケアイ
ブルアイのTwitter小説
ブルーキャット×アイワーンです。
「あ、あの時も化けてたっつーの!?」
— 金色 (@konjikinohiru) June 12, 2019
「ああ、あなたとキスした時?もちろんよ」
顔を赤くして騒ぎ立てるアイワーン。ブルーキャットは彼女の目前にまで近づくと、口元を歪ませる
「お静かに、"アイワーン様"」
言われた通り、彼女は静かになるしかなかった
唇を、奪われたせいで#precure #アイワーン
「あの時アタイに言った優しい言葉も...嘘だったっつーの...?」
— 金色 (@konjikinohiru) June 13, 2019
アイワーンは震えながら言う
目を反らすなとブルーキャットは己に命ずる。これがお前の犯した罪なのだ
彼女は覚悟を決めて言う
「そうよ」
サングラスの下から落ちる雫に、アイワーンが気付いていないのを祈りながら#precure #バケアイ
「あんたがバケニャーン?信じられるかっつーの!」
— 金色 (@konjikinohiru) June 13, 2019
「ならこうしましょう..バケニャーンしか知らないはずの事を今からいう」
「えっ?」
「アイワーンは一人では寝れない」
「や、やめ...」
「だから寝る時はバケ」
「信じる!信じるっつーの!」
「ニャーンと寝てた」
「あああああ!」#precure #バケアイ
レインボー星人を救った代償で消滅するアイワーン
— 金色 (@konjikinohiru) June 11, 2019
「最期に...バケニャーンの顔が見たいっつーの...」
「...お断りね」
「そりゃそうだっつーの...」
ブルーキャットは彼女の両肩を力強く掴む
「あなたには生きてその罪を償う義務がある...だから絶対...最期にはさせない...っ!」#precure #ブルアイ
バケアイ(百合)のTwitter小説
バケニャーン×アイワーン(百合)を意識して書いたものをこちらに分類しました。
「あなたはこっちの姿だと悦ぶんでしょう…」
— 金色 (@konjikinohiru) June 9, 2019
そういうとブルーキャットは香水を振りまき、バケニャーンの姿に変わる
綺麗な緑の瞳
その瞳に見つめられると、目を閉じられなくなる。心臓の鼓動が高鳴るのが、自分でも痛い程分かる
つう、と瞼から一筋の感情が流れて落ちた#precure #バケアイ
「この悪魔...バケニャーンを返せっつーの...!」
— 金色 (@konjikinohiru) June 13, 2019
アイワーンは目を腫らしながら叫ぶ
「いいわよ」
「えっ...?」
おもむろに、ブルーキャットは香水を振り撒いた
「"これでよろしいですか、アイワーン様"」
それは、正真正銘の悪魔だ
アイワーンは初めて、彼の笑い声を聞いた#precure #アイワーン
バケアイ考察:バケアイは百合?
いろんなパターンのバケアイ(ブルアイ)を書いていくなかで、ひとつ気付いたことがあります。
それは、バケアイは百合なのか?という問題です。
というのも、二人の組み合わせを整理すると、
- 男バケニャーン×アイワーン(ノーマル)
- 女バケニャーン×アイワーン(百合)
- ブルーキャット×アイワーン(百合)
こんな感じになります。
バケアイは男執事×単眼少女のノーマルだともいえますし、変装少女×単眼少女の百合だともいえるわけです。
ちなみに、私の心の動きはこんな感じでした。
- バケアイいいよバケアイ
- バケニャーンショック
- バケアイという概念は消えたのだ…
- 待てよ、ブルアイも尊くない?
- 待てよ、バケアイが消えた後のバケアイという百合も尊くない?(←今ここ)
あと、バケアイ(ノーマル)とバケアイ(百合)はジャンル分けするのも難しいなとも思います。
というのも、バケアイ(ノーマル)を意図してつくったものであっても、バケニャーン=ブルーキャットの影を完全に消さない限り、そこにはバケアイ(百合)の可能性が内包されることになるからです。
ただ、バケアイが百合なのかノーマルなのか曖昧だという事実は、読み手にとっては都合がいいといえば都合がいいかもしれません。
解釈のしかたによっては、自分の視たいものを視られる幅が広がるからです。
幸いなことに、大事なのはイマジネーションだとスタプリは教えてくれています。
であれば、私たちのすることはただひとつ。
めいいっぱい楽しみましょう!
私は楽しんでます(狂乱)
おわりに
Twitterで書いていた小話は、理想的なバケアイ(ブルアイ)を模索している過程で「ぼこっ」と出てきたものです。要するに1000%性癖で書いたものです。
いろいろ考えたり書いたりしてて思ったのは、バケアイ(ブルアイ)の可能性の広大さです。まさにムゲンダイマジネーション。
どのパターンも大好きなんですが、「悪魔的なブルーキャットに泣かされるアイワーン」のシチュエーションは、なんというか、いいな、と思いました。
でも、どのパターンにしても、最終的には2人には幸せになって欲しいと思っています。
皆さんはどんなバケアイ(ブルアイ)が好きでしょうか?
こんなバケアイ(ブルアイ)が好きだというのがあればぜひ教えてください。
ひかユニの二次創作です。ひかるさんに泣かされるユニの話。
ユニアイです。和解した二人が一緒に温泉に入る話。
アイワーンの犯した罪と罰についての考察です。かわいそうなアイワ―ンちゃん。でも、悪いことをした以上、ある程度のしっぺ返しは覚悟する必要があったようです。
ひかララが好きすぎてついにひかララの二次創作を書いてしまいました。
以上、バケアイ(ブルアイ)のスタプリSS・小説と百合考察でした。