インデックス投資をしている最中に暴落が起きたらどうしたらいいのでしょうか。
暴落したときは気が動転するかもしれません。
投資を始めて間もなければなおさらの話で、実際に私も動転しまくりでした。
この記事では、暴落により脳みそがハゲそうになった私が、自分の心を落ち着かせるために行った3つの対処法についてまとめています。
- 1.株価のチャートを見るのをやめた
- 2.追加投資(ナンピン・スポット買い)をした
- 3.インデックス投資の名著・良書や過去のチャートを読み返した
- 4.まとめ
- 5.終わりに リスクを取りすぎていないか確認すべし
1.株価のチャートを見るのをやめた
いくら株価のチャートと見つめ合ったところで、株価と恋人になることはできません。
彼(もしくは彼女)は、おおよそ人の心に該当するものを持ち合わせていないからです。無慈悲な将軍様の方がよほど慈愛に満ちているといえましょう。
見たって変わることがないなら、見るだけ無駄です。
というわけで、きれいさっぱり忘れるべく、何か別のことをしようと考えました。
文化的なこと(映画や読書)もいいですが、何も考えずに行える運動が効果的でしたね。特に、筋トレが良かったです。
適度な運動で健康にもなるし、感情の発散もできるので一石二鳥です。
筋トレはたいていの悩みを吹き飛ばしてくれます。
私は筋トレについてまったくの初心者だったので、「自重筋トレ100の基本」は実際に筋トレを行ううえで非常に役に立ちました。
フォームが間違っていると、鍛えるどころか、体を痛めてしまうようなので。
特に、スクワットやプッシュアップ(腕立て伏せ)、クランチ(腹筋)の正しいやり方を学べたことは良かったです。
特別な道具も不要なので、自重筋トレは、入門にはうってつけです。
2.追加投資(ナンピン・スポット買い)をした
暴落が起きると、いわゆる株式の大バーゲンセールみたいなものなので、買いたい気持ちがうずうずしてきます。
人はお得に買うことが大好きなので、この欲望にあらがうことは非常に難しいです。株価が下落したとき、私も我慢できずにスポット買いをしました。
しかし、暴落はどこまで落ちるか分からないからこそ暴落と称されます。
全額を追加投資につぎこんで株価下落が続いたときの絶望感は名状しがたいものがあります。
メンタルが破綻して狼狽売りをしてしまえばもう最悪です。
私は狼狽売りこそしなかったものの、白目を向いてちびまる子ちゃんのテーマ曲を歌うほどには狼狽していました。
これは心からの忠告です。
全額をスポット買いするのはやめましょう。
株価下落が続いても自らの精神衛生を保てるよう、万全を尽くすべきです。
ただ、一切追加投資をせずに、株価が下落していくところを指をくわえて眺めているのもそれはそれでストレスに感じるならば、一定割合(1割だとか2割だとか)の追加投資をすることは許容されると考えます。
精神衛生の改善が図るための追加投資は、「余剰資金から適度な金額で行う分であればアリ」という話ですね。
兼業のインデックス投資家にとっては、「ストレスなく続ける」というのが重要なファクターですので、追加投資により精神を持ち直せるというなら、多少はいいんじゃないかと思います。
でも、繰り返しますが、全額投資はおすすめできません。
立つ瀬がなくなっちゃいますからね。
3.インデックス投資の名著・良書や過去のチャートを読み返した
インデックス投資の歴史ある名著といえば「ウォール街のランダムウォーカー」「敗者のゲーム」あたりです。
これらはまさしく私の人生を大きく変えた本といえます。
また、最近に発売されたもので、漫画解説つきで初心者にも分かりやすい名著といえば、我らが大先輩、インデックス投資界の巨匠、水瀬ケンイチさんの「お金は寝かせて増やしなさい」も忘れてはなりません。
特にこの本には、実際の投資記録が金額そのまま書かれており、リーマンショック等の暴落時のときに資産額がどのように目減りしていたか、また、そのときの精神状態についても赤裸々に告白されていますので、親近感が沸きます。
暴落で不安になったということは、それまでつけていた理論武装が破壊されつつあるということです。
あたふたしている間にも、ミスターマーケットは容赦なく煽ってきます。
「そんな装備で大丈夫か?」と。
そんなときは素直に武器庫に戻って、一番いい装備を身に着けましょう。
私たちがインデックス投資をするのは、「長期的に見ると株価は上昇していく」という言説を信じているからだと思います。
暴落が起きると、世間でも悲劇めいた言説があふれてきますが、悪魔のささやきに耳を貸してはなりません。
偉大なる先人が残した本やブログを読み、勇気をもらうのです。
なんかこんなことを書いていると宗教みたいですが、もし「長期的に見ると株価は上昇していく」という言説が間違いであるなら、それは資本主義の限界が訪れたということ、現代の終焉を意味するようにも思います。
そうなったら株とかいってる場合じゃなさそうなので、株の心配をしてもしかたないと思いませんか?
(もっとも、この「長期的」というのが、どれくらい長期に渡るものなのかについては、神のみぞ知ることですが)
それから、過去のチャートを読み返すというのも、そのへんの怪しげな民間療法よりずっとリラックス効果がありました。
「昔もこんな酷い暴落があったんだな」と過去を想い、その後の株価がどれだけ上昇してきたかをまざまざと感じることができるので、大変おすすめです。
ブラックマンデーあたりがいいですね。
あんなひどい暴落でも2年で回復してますから、勇気が出ます。
ウォール街大暴落は20年以上株価が戻らなかったですけどね。
4.まとめ
というわけで、この記事をまとめると下記の通りです。
- チャートは見ない。筋トレすべし。
- ストレスを感じるなら一定の追加投資をして気を紛らわす(全額はNG)
- インデックス投資の良書や過去のチャートを読み返す
5.終わりに リスクを取りすぎていないか確認すべし
もっとも、暴落したときに大きなストレスを感じているということは、そもそも論として問題ともいえます。
暴落はいずれは起きるもので、そのことについては、投資を始めたときから想定していたはずです。
もし不安で不安でしかたなく、夜もすやすや眠れないのであれば、リスクを取りすぎているのです。
レバレッジをかけていたり、株式100%になっていたりしていると、当然ながらリスクは大きくなります。
生活資金の一部を投資にまわしていると、明日のご飯が心配になるでしょう。
暴落時もそれで平気なら問題ありませんが、平気でないのなら、そのアセットアロケーションは合っていないということです。
債券を何割か取り入れたり、投資にまわす金額自体を減らしたり、考え直してみましょう。
ただ、これを暴落中に行うのは、要するに「株価が低いときに株価を売る」ということなので、できればホールドし続ける方が、将来株価が戻ったときに得られる利益は大きくなります。
また、少なくとも暴落時は通常とは異なる思考をしている可能性があるので、一度冷静になってから考えた方がいいかもしれません。
とはいっても、ホールドし続けることで精神崩壊していては身も蓋もないので、そのへんについてはよくよく考えて決断するのがいいでしょう。
いずれにせよ、暴落が起きてからでは遅いので、リスクを取りすぎていないか? と定期的に自問することが大切です。
ちなみに私は、株価が戻ってから少しだけ債券の割合を増やしましたとさ。