金色の昼下がり

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『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』アニメ5話 感想・考察

最近、上伊那ぼたんにドハマりしています。

この作品、キャラや物語、シチュエーションも良いんですが、演出がまたすごく素晴らしくて、毎度毎度ヘビー級パンチを繰り出される気分です。

というわけで、アニメ5話で気付いたことや良かった演出などについて語っていきたいと思います。

 

 

 

アバン

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

雨の中、窓の格子で分断された2匹の蝶が印象的です。

悪夢の中で登場していることもあり、2匹の蝶はいぶきと過去のもうひとりの誰か(いぶきが手を伸ばして届かなかった相手)だということが暗に示されています。

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

この相手が誰なのか、アニメ5話時点では明らかになっていません。なお、この「誰か」は学制服を着ていることから、中学もしくは高校時代の知り合いだということが分かります。私ははじめ、この悪夢の内容が「お酒を飲むとしゃっくりが出ることを誰かに揶揄されたトラウマ」に起因するものではないかと思っていました。が、その「誰か」が学生服を着ている=未成年のため、今回の悪夢はお酒に関することではないのかもしれません。(

 

…と書いていたら、公式が答えを出してくれました。

しゃっくりを揶揄してきた誰かとは高校時代からの付き合いだったようです。

 

そこで、原作の別エピソードで明かされているトラウマの先輩、うつぎとの高校生からのつながりを情報として入れることにしました。

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』スタッフリレーインタビュー⑤ 戸澤俊太郎(副監督、第4話・5話絵コンテ)インタビュー | Febri

明暗による断絶と深い悲しみ

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

バーのシーン。ここで、いぶきは過去にお酒を飲むときに出るしゃっくりがうるさいと言われたことがトラウマになり、誰かといっしょにお酒を飲むことができなくなったことが明らかになります。このときの演出で見ごたえがあるのが何と言っても半分だけ切れたライトです。これにより、いぶきだけがライトに当たっていない演出がなされらしゃっくりなんて気にならないというぼたんと、それでもやはり気にしてしまういぶき、二人の意識の断絶と、いぶきの深い悲しみが見て取れます。

 

 

ハート型のいちご

いぶきのためにお酒を作る郡上先輩ですが、そのいちごはすべてハート型に切ってます。ベリーBIGハート……。

 

花の暗喩

紫色の花は郡上先輩、オレンジ色ぼたん、白色はいぶきを指していると思われます。というのも、ぼたんと郡上先輩のお酒づくりのシーンではオレンジと紫色の花が、郡上先輩といぶきの日帰り温泉料金のシーンでは、白色と紫色の花のカットが示されるからです。

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

 

いぶきと郡上先輩を分かつものたち

当アニメでは、いぶきと郡上先輩を何かが分かつという構図がたびたび出現します。

5話ではまず電信柱の影が印象的でした。また、ふたりでベンチに座っているシーンもふたりのあいだには距離があり、なおかつ、その間に電信柱が立っていて、まるでふたりを分断しているように見えます。その後の飛行機雲のシーンでは、やはりふたりの間を分かつように雲が直線を描いています。

 

未開封のお茶を隠すように持つ郡上先輩

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

このシーン、いぶきはもう一本、ドリンクを買おうと郡上先輩を誘います。ただ、いぶきがもう一本を買うのは分かるんですよ。その直前、ブラックコーヒーの缶を捨てるシーンがあるので、いぶきは買った飲み物を既に飲み干しています。ただし、郡上先輩はご覧の通り未開封なんですよね。未開封のお茶を隠すようにして立ちながら、いぶきの「もう一本」の誘いに乗ります。

何というか、こういう細かいところが非常に郡上先輩らしいと思うのです。いぶきに近づきたいけど、そのまま真っ直ぐ近づけないというところというか。

 

飲まれなかったお酒と散る百合、そして闇の帳がおりる

郡上先輩にお酒を誘われるも、それを断るいぶき。飲まれなかったお酒の隣に百合の花びらが散り、日が落ちて画面が暗くなります。郡上先輩の心理を示しているようです。

 

郡上先輩の煙草を吸い、咲き誇る百合と2匹の蝶

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

5話の名百合シーン。

郡上先輩のお酒をを断ったいぶきが、今度は郡上先輩の煙草を吸います。このとき、背景にはオレンジ色の百合が咲き誇り、白色(いぶき)と青色(郡上先輩)の2匹の蝶が同じ画面に映り込みます。これは、いぶきと郡上先輩がお酒に関しては無理なもののある種(精神的に)まじりあったことを意味します。

 

ちなみに、郡上先輩のLINEのアイコンは青色の蝶ですので、やはり青色の蝶=郡上先輩を意味しているのだと思います。

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

 

――私は。私の方こそ。

いぶきが言いかけたセリフ。何と言うつもりだったのでしょうか。

「じゃあ運転がなかったら飲んでくれるの?」

に対する言葉なので、

――私は。私の方こそ飲みたいですよ。でも、飲めないんです。だから、煙草なら。

みたいな感じでしょうか?(分かりせんが)

 

EDの郡上先輩の顔

『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』5話より引用

途中まで郡上先輩といぶきふたりだったのに、ぼたんがそれに加わったときの郡上先輩の顔……。カメラの中心にいるのはやはりいぶきで、ぼたんは見切れています。郡上先輩のいぶきに対する巨大感情が見えますね。しかしいぶき、ぼたんといるときがいちばんいい顔してるのがね……うっ……。

 

まとめ

というわけで、5話も非常に良かったです。

これを機に漫画を購入したのですが、どうせならアニメと同時進行で読んでみようと思い、今は2巻でセーブ中です。原作とアニメの違いが分かるとそれもまた面白いですね。

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