金色の昼下がり

プリキュアについて割と全力で考察するブログ

スタートゥインクルプリキュア 14話 感想 全力考察 天宮えれなが苦悶した理由(後編)【スタプリ】

 前編では、ララのことを中心に書いてきましたので、後編では天宮えれなさんとその家族のことを中心に熱く語っていきたいと思います。

 この記事にはネタバレが含まれますので、ご注意ください。

 

 前編の記事はこちらからどうぞ。

 

※記事が長くなってしまったので、今回も前編と後編で分割しています。

 

 

天宮えれなのパパはメキシコ人

 天宮えれなさんのパパが何人であるかについては、過去に10時間以上かけて、サッカーの強い国ランキングや英語力の高い国ランキング、各都道府県の人口データなどを調べた結果、スペイン・アルゼンチン・ペルーではないかという考察をしました。

 

 そして今回、ついにえれなさんのパパが何人か明かされたわけですが、その結果はメキシコ人でした。

 

 見事に外してしまいましたが、限られた設定や作中描写からいろいろと考えるのはそれはそれでとても楽しかったです。 

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母親としての天宮えれな

 最初えれなは「うちは普通ではない」と悩むとうまに「他は他、うちはうち」という母親としての回答をしていました。

 

 正論です。

 しかし、正論だけで人を救うことはできません。自分の抱えている悩みを「想像」してもらえないと感じたとうま君は孤立していきます。

 

 孤立したとうま君は、自身の「歪んだ想像力」によって、自分のことを、大好きなはずの家族のことを傷付けてしまいます。

 

歪んだ想像力は大切な人すら傷付ける

とうま

出典:スター☆トゥインクルプリキュア 第14話(C)ABC-A・東映アニメーション

「想像力」は重要なテーマのうちの1つですが、スタプリは時に残酷といえるほどこのテーマに真摯に向き合っています。

  • 想像力を塗り潰された人間は、大好きだったものを「くだらない」とさげすむ
  • 歪んだ想像力は自らを怪物に変え、大切な人すら傷付ける

 

 前回のスタプリ第13話では、カルノリ君の歪んだ想像力が彼を「人を傷付ける武器」に変えました。

 そして今回は、とうま君の歪んだ想像力が、とうま君自身を「人を傷付ける怪物」に変えたわけです。

 

 また、ここで注目すべきはとうま君の表情でしょう。

 苦痛に満ちた顔をしているのが見て取れます。

 

 怪物となったとうま君と戦っているのは、プリキュアだけではありません。

 彼もまた、自分の生み出した怪物=歪んだイマジネーションと戦っているのです。

 

天宮えれなが苦悶する時:それは殴られた痛み以上の苦しみ

えれな、苦しう

出典:スター☆トゥインクルプリキュア 第14話(C)ABC-A・東映アニメーション

えれな「分かるよ ハァ ハァ…とうまの気持ち」

えれな「グッ…あたしも小さい時 うちの家族は普通とちがうのかなって 思ったことあったから」

 

 天宮えれなさんは、怪物と化したとうま君に殴りつけられてしまいます。

 この時、えれなさんは苦悶の表情を浮かべるわけなんですが、それは単に殴られて痛かったからではないでしょう。

 

 この時のえれなさんは、明らかにとうま君の苦しみを「想像」していました。

「自分の家は変なんじゃないか?」と悩むとうま君の苦しみを「痛いほど」理解したからこそ、あのような表情をしたのだと思うのです。

 

同じ子どもとしての天宮えれな

 うちの家族は普通ではない。

 今でこそ受容できているえれなさんですが、小さいころのえれなさんは、とうま君と同様の悩みを抱えていたことが明かされます。

 

 えれなさんは妹や弟たちの世話をする役割を担っており、いわば彼らの母親的な存在として描かれています。

 はじめにとうま君の悩みを聞いたとき、えれなさんは「よそはよそ、うちはうち」という母親としての回答をしました。

 

 しかし、この時のえれなさんは母親としての役割を脱ぎ捨て、とうま君と同じ、子どもの立場に戻りました。

 孤立したとうま君に、ボロボロのお姉ちゃんは精一杯の笑顔を見せていいます。

 

 とうまの気持ち、分かるよ、と。

 

 姉であるえれなさんが、同じ子どもとして自分の気持ちを「想像」してくれた。

 だからからこそ、とうま君は笑顔を取り戻すことができたのです。

 

天宮えれなの弱みとは何か?

 というわけで、過去の挫折経験をもとに現在の挫折者を救うというスーパーマンぶりを見せた天宮えれなさんでした。

 えれなさんの完璧超人っぷりは回を重ねるごとにバージョンアップしているような気もします。

 

 そんなえれなさんは、このまま挫折経験をせずに最後までいくのでしょうか?

 作中ではなかなか明確に描かれないことではありますが、ひとつ、思い当たる節があります。

 

 それは、端的にいうならば、えれなさんは「他者に意識が向きすぎている」だということです。

 ただ、ちょっと長くなりそうなので、また別途記事にしたいと思います。

 中身としては、

  • 天宮えれなさんの弱みとは何か?
  • えれなさんを救うとしたら、それは誰なのか? 

 

 ということについて考察・分析していくつもりですので、記事が完成した際には、どうぞよろしくお願いいたします。

 

(2019年5月18日追記)

 書きました↓

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とうま君は他者の文化を、そして自分の文化を受容する

 さて、ここで、ララととうま君が触覚ダンスをしたときのカットを見ていただきたいんです。初回がこれです。

触覚ダンス

出典:スター☆トゥインクルプリキュア 第14話(C)ABC-A・東映アニメーション

 このときのとうま君は、ララの触覚ダンスのことを「変なの」といいます。

 未知なる文化に対して驚きを覚えはしても、興味を持っている様子はありません。

 

 次に、2回目の触覚ダンスのシーンをご覧ください。

触覚ダンス、2回目

出典:スター☆トゥインクルプリキュア 第14話(C)ABC-A・東映アニメーション

 ララも、とうま君も、とてもいい表情をしていることが分かります。

 さて、二つのカットを比較したとき、何か違うことに気付かなかったでしょうか?

 

 それは、です。

 初回の触覚ダンス時には、とうま君の手はほとんど「パー」になっており、おっかなびっくりな様子がうかがえます。

 

 しかし、2回目の触覚ダンス。

 とうま君の手は、ぎゅっと握られていて、ダンスに熱中していることがうかがえます。

 

 これらの描写は、とうま君が異文化を受容したことを示しているわけですね。

 

 さらにいえば、「手を握ってのダンス」というのはまさしく、とうま君が「嫌だ」「おかしい」といっていた行為そのものですよね。

 

 つまり、このたった1つのカットで、とうま君が自分たち家族の文化(らしさ)を、そして自分とは異なるララの文化(らしさ)を受容したことが描写されているわけです。すごい。

 

 ところで、ララの触覚ダンスはハートマークを作っているんですが、これ、考えたのはどなたでしょうね。

 

 ララがまどかにハートを作ったときにも同じことを思いましたが(第9話)、触覚ダンスという著しく胸をえぐりつける素晴らしい概念を創出したスタプリスタッフには頭が上がりません。本当にありがとうございました。 

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次回予告(15話):マオの正体はバケニャーン(妹)説

 次回予告では、衝撃的なタイトルとともに、新しいキャラクターが登場しました。その名はマオ様。

 プルンスの「マオ様~」という掛け声や、マオ様うちわなどを見ていると、アイドルか何かなのでしょうか。

マオ

出典:スター☆トゥインクルプリキュア 第14話(C)ABC-A・東映アニメーション

 さて、このマオ様、ただ者ではないことは確実です。

 次の画像をご覧ください。みんな大好きバケニャーンさんです。

バケニャーン

出典:スター☆トゥインクルプリキュア 第11話(C)ABC-A・東映アニメーション

 おわかりいだけたでしょうか?

 マオ様とバケニャーンは、驚くほど容姿が似通っているのです。

 具体的に類似点を挙げると、下記の2点です。

  • 瞳の色が同じグリーン
  • マオ様の髪の毛がクリンとなっているところと、バケニャーンの毛の形が同じ

 

 これはもう、どう考えてもバケニャーン=マオ様といわざるを得ません。

 バケニャーンが女の子だなんて、そんなバカなと思うかもしれませんが、バケニャーンのモチーフは人を化かすことに長けた化け猫であります。

 バケニャーンの姿が本来のものではなく、人をあざむくための仮の姿であることは十分に考えられます。

 

 ...いえ、すみません、ちょっと取り乱しました。

 可能性としては、マオ様がバケニャーンの妹であることも考えられます。

 どちらかというと、やっぱりこっちが有力なのでしょうか。

 

 ちなみに、マオ様が追加戦士(青色)の可能性は非常に高いと考えます(設定や作中描写が根拠)。

 

 以前、バケニャーンの正体についてあらゆる可能性を考え、9つの仮説をうちたてたことがありました。

 その際、バケニャーンが実は女の子で青色の追加戦士説(あるいはバケニャーンの姉妹が青色の追加戦士説)を予想していました。

 

 詳しくは下記の記事に書いています。

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 また、なぜ追加戦士が青色だと予想するのか?

 その根拠については、こちらの記事で詳しく書いています。

 ララが青色ではなく緑色であることについても解説しています。

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 どちらに転ぶか、もしくはミスリードにはめられているのか、現状では分かりません。

 しかし、予想が当たろうが外れようが、「うおおおおおお」と盛り上がれることには変わりのない私は、自分でいうのもなんですが大変幸せな人間だと思います。いえい。

 

※どうでもいいですが、マオ様の名前の由来は、猫の鳴き声「まお~ん」からきている説を思いつきました。本当にどうでもいい説ですね。

 

スタプリ14話の感想考察まとめ(後編)

  • 天宮えれなのパパはメキシコ人
  • 歪んだ想像力は大切な人すら傷付ける
  • えれなさんが苦悶したのは、とうま君のつらさを「想像」したから
  • とうま君が笑顔を取り戻せたのは、えれなさんが同じ子どもとして、とうま君の気持ちを「想像」してくれたから
  • とうま君は他者の文化を、そして自分の文化を受容できた
  • マオ様の正体はバケニャーン(妹)説

 

前編の記事はこちらからどうぞ。

 

 キュアセレーネさんの闇落ち予想について、4つの根拠をもとに考察(妄想)したものです。

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 スタプリを見逃してしまった方はこちらの記事をどうぞ。

 TVerという公式の動画配信サイトで無料視聴できます。

 完全に無料ですし(代わりに広告が流れる)、海賊サイトではなく公式のものなので、安心して視聴できますよ。

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 ところで、スタプリといえば星、星といえば流れ星ということで、流れ星を見た時にどんな願い事をするか、皆さんは考えているでしょうか?

 私は決めています。

 

 ひかるとララの触覚ダンスが見たい

 

 

 以上、スター☆トゥインクルプリキュアだい14話の感想・考察・分析でした。

 長々と読んでいただき、誠にありがとうございました。

 いつも大変励みになっております。