この記事はスター☆トゥインクルプリキュア49話(最終話)の感想考察(後編)です。ネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください。
- 天宮えれなのなりたい自分
- 香久矢まどかのなりたい自分
- 夢だけど夢じゃない
- ユニとアイワーン、ひかるとララの想い
- ノットレイダーは乗っ取らない
- 流れ星に願えば、願いは叶う
- それは、みんなの想いが重なる時
- みんな一緒にカウントダウン
- 変わりゆく世界の中で、デネブは変わらず輝き続ける
- さあ、次は「地球」の番だ
- 終わりに:この世界に「魔法」はないけれど
- 謝辞:宇宙いっぱいありがとう
天宮えれなのなりたい自分
ここで、アメリカ大統領の通訳をしていたのは成長したえれなさんであることが明確に明かされます。憧れわたしを描き、メキシコ留学を経たえれなさんは、今では通訳者となって、たくさんの人を笑顔にする仕事に就いています。
また、えれなさんが心配していた家族も、みんな笑顔で元気いっぱいに過ごしていることが示されてます。えれなさんは自分の想いを優先することで家族に迷惑がかかるのではないかと悩んでいる節もありましたが、それらは杞憂だったのです。
※えれなさんとテンジョウさんの決着回の考察です。
香久矢まどかのなりたい自分
父・冬貴「順調かね? 打ち上げの準備は」
まどか「はい。わたくしたち、宇宙開発特別捜査局に、お任せください」
冬貴「うむ」
部下「そろそろ会見の準備が。総理」
冬貴「ああ。今行く」
大人にまどかさんさんはスーツ姿が決まっていてめちゃめちゃ素敵な女性になっているんですが、この短い場面には、まどかさんのイマジネーションによってもたらされた「変化」が鮮やかに描かれていて、とてもキラやば~☆なものになっています。主なキラやばポイントは次の4つです。
- まどかさんは宇宙開発特別捜査局の有人ロケット開発プロジェクトリーダー
- 宇宙開発特別捜査局の理念の変化
- 冬貴さんはまどかさんに「任せている」
- 冬貴さんが「総理」になっている
1つ目。
まどかさんは宇宙開発特別捜査局の有人ロケット開発プロジェクトリーダーになっています。宇宙開発特別捜査局と言えば、もともとは冬貴さんが局長をやっていた部署であり、当時の冬貴さんはこの部署について、「出世コースから外れたところ」のように語っていました。(詳細は41話)
そんな部署に、大人になったまどかさんは就いているわけですが、まどかさんがこの部署にいるのは、「上からの命令で嫌々引き受けることになった」わけではありませんし、ましてや冬貴さんから「国家公務員になれ」と指示されてなったわけでもありません。それは、まどかさんの夢と自信に満ちた表情を見れば明白です。まどかさんは留学を断った後、自分の意思でこの道を選んだのです。
自分の未来は自分で決める。
それこそが、まどかさんにとってのトゥインクルイマジネーションであり、憧れのわたしであり、なりたい自分でした。その想いを強く胸に抱き続けた結果が、「有人ロケット開発プロジェクトリーダー」のまどかさんなのです。
2つ目。
冬貴さんがいたころの宇宙開発特別捜査局は、宇宙開発とは銘打っているものの、その内実は「異星人によってもたらされる危険を排除する」という、どちらかといえば後ろ向きな組織でした。なぜそのような組織になっていたかというと、「上」がそういう考えだったからです。「上」からの命令によって、局長の冬貴さんは、宇宙開発特別捜査局を「そういう組織」として運用し続けていました。
しかし、それは、変わりました。
今の宇宙開発特別捜査局は、「宇宙に行く」こと、「宇宙に行くことで未知なるものを発見すること」が目的になっています。未知なるものを畏れ、それらを排除しようとしていた組織は、未知なるものへと手を伸ばし、前に進もうとする組織へと様変わりしたのです。それは「小さな一歩」にも見えるかもしれませんが、間違いなく、「大きな飛躍」だと言えるはずです。
3つ目。
「わたくしたち、宇宙開発特別捜査局に、お任せください」と言うまどかさんに対して、冬貴さんは「うむ」と短く答えるだけですが、その表情には紛うことなき「信頼」の文字が見て取れます。 「わたしの言うことを聞いていればいい」と言っていた冬貴さんは、この時、「任せてください」と言うまどかさんに何ら口出しをすることなく、仕事を「任せている」のです。
――うむ。
それはたった二文字の言葉でしかありません。しかし、たったそれだけで、冬貴さんとまどかさんの関係性がどのようなものに変化したのかが如実に描かれているのです。
4つ目。
冬貴さんは部下と思しき男性から「総理」と呼ばれます。ここではじめて、私たちは冬貴さんが「総理大臣」になっていることを察します。
さて、総理大臣とは、日本のリーダーであり、昔の冬貴さんの言葉を借りれば「上」にいる存在です。総理大臣に上司はいません。つまり、総理になった冬貴さんは、「上からの指示」をもらうことはもはやなく、すべてを自分の責任によって決断していかなければならない立場にいるのです。「上から言われたことをやっていればいい」と言っていた冬貴さんが、自ら思考し、自分の未来を、日本の未来を考えるようになったきっかけは、間違いなくまどかさんにあると言えるでしょう。
というのも、総理大臣になるためには、まず「国会議員」になる必要があります。宇宙開発特別捜査局の局長をしていた冬貴さんは、もともとは国家公務員であり、国会議員とは非なる立場の人間でした。よって、冬貴さんはいずれかのタイミングで国家公務員を退職し、国会議員になるべく選挙に出たと考えられます。
しかし、国会議員になったとしても、すぐに総理大臣になれるわけではなく、何度も繰り返し「当選」しながら、議員としての経験を積む必要があります。(たとえば、今の日本の総理である安倍首相が総理大臣になった時の当選回数は5回ですが、これでも歴史的に見ればかなり少ない方です)
衆議院の任期は4年であり、途中で解散すれば期間は圧縮されるものの、冬貴さんが15年のあいだに当選回数を重ねるためには余裕はほとんどありません。そう考えると、冬貴さんが総理大臣になるためには、「48話を終えてすぐに政界に進出する必要があった」と思われます。そして、あのころの冬貴さんに変化をもたらしたのは、「留学するかどうかは自分で決める」と宣言し、結果的に留学をやめたまどかさん以外には考えられません。
自分の未来は自分で決める。
力強くそう言う娘を見て、冬貴さんはもう一度、「きらめく星の力」で、「憧れのわたし」を、「なりたい自分」を思い描いたのではないでしょうか。
参考リンク:
※ちなみに、宇宙開発特別捜査局のマークは「星」の上に「方位磁石」のような図形が描かれています。方位磁石は、人が未知なる地に行く際に活用される道具です。宇宙開発特別捜査局は、新たな知見を得るため、未知なる地に行く組織なのです。
※まどかさんと冬貴さんの決着回の考察です。
夢だけど夢じゃない
まどか「やっと…ひかるの夢が叶うのですね。宇宙に、また行くという夢が」
ひかる「うん」
まどか「よく休めましたか?」
ひかる「ばっちり。久しぶりに、ララやみんなの夢を見てさ。プリキュアになって、フワもいて、良い夢だった」
この場面では、ひかるさんが「良い夢だった」と言うことで、Aパートが夢であったことが改めて明示されています。
ところで、Aパートはひかるさんの夢の世界のお話でしたが、そこで語られていたことーーまどかさんは留学を取りやめ、えれなさんは留学し、ユニは惑星レインボーの仲間を石化から救ったことは、真実だと考えられます。夢は夢ですが、荒唐無稽な夢ではなく、現実と接続性のある夢であることは、夢で登場した「ノートの落書き」が現実世界でも現れることからもうかがえます。
ユニとアイワーン、ひかるとララの想い
ララ「すごいルン。畑がたくさん増えたルン」
ユニ「ええ。アイワーンの発明のおかげで、土が豊かになったニャン」
場面は変わって、惑星レインボー。
まず注目したいのはララの髪型です。ショートカットだったララの髪型は、ツインテールになっています。大人になったひかるさんの髪型と見比べてみましょう。
ララはひかるさんの髪型に、ひかるさんはララの髪型になっていることが分かります。しかも、ひかるさんはショートカットにするだけではなく、メッシュも入れるという徹底ぶりです。
尊すぎてしんどい…。
ひかるさんがどれだけララのことを想っていたのか、ララがどれだけひかるさんのことを想っていたのか見て取れます。
さて、尊いのはこの二人だけではありません。
満を持して登場する大人アイワーンちゃんの姿の破壊力も相当です。
アイワーン「まあね。この超天才科学者のあたいにかかれば、朝飯前だっつーの」
アイワーンちゃん…イケメンすぎる…。
髪を短くカットし、スラリと背も伸びたアイワーンちゃんはまるでモデルのようです。
しかも、その胸には「惑星レインボーの宝石」がつけられています。これにより、アイワーンちゃんが惑星レインボーに遊びに来た「客人」なのではなく、「惑星レインボー星人」なのだということが示されています。
アイワーンちゃんの居場所は、ここ、惑星レインボーなのです。
アイワーンちゃんは、ユニと一緒に生きることを選んだのです。
アイワーンちゃんが開発したドローン型水やり機も活躍しており、子どもたちもアイワーンちゃんに向かって親しげに声をかけています。惑星レインボーの中で、アイワーンちゃんがどのように生きていたのかが、もう、これだけで、ひしひしと伝わってきます。
アイワーンちゃんは惑星レインボーのために、惑星レインボーと一緒に前に進むべく、一生懸命頑張ってきたのでしょう。アイワーンちゃんの「きらめく星の力」が、惑星レインボーをこれだけ豊かにしたのです。
※ユニとアイワーンちゃんの決着回の考察です。
ノットレイダーは乗っ取らない
ララ「あっ、この前、ノットレイダーたちの星にもいったルン」
トッパー「おお…美しい。素晴らしい星になったでアル」
ララ「素敵ルン」
カッパード「はっ当然! 我らを見くびってもらっては困るな」
テンジョウ「わたしたちのチームワークは完璧よ」ノットレイ「ノット ノットレイ!」
ガルオウガ「感謝する。我らに星を与え…認めてくれて」
ノットレイダーたちの星も、美しく素晴らしい星になっています。
ここで注目したいのは、ノットレイダーの星には、侵略者として活動していた頃の面影が今も残っているという点です。星についている「歯車」のようなオブジェクトは昔からあったものですし、ノットレイダーたちは相変わらずアイワーンちゃんの発明品であるスーツを着用しています。
つまり、ノットレイダーたちのイマジネーションはまったく別のものに塗り替えられてしまったのではなく、彼らのイマジネーションを残したままアップデートされたことが描かれているわけです。ノットレイのスーツなんかは、パワーが出るとのことなので力仕事には役立ちそうですし、頭のマスクを外しているのは、それぞれが個性を輝かせながら生活している証だとも考えられます。
さらに言うと、ノットレイダーたちの挨拶ポーズにも変化が見えます。もともと彼らの挨拶ポーズは「×」でしたが、今では「〇」になっています。
また、Twitterのフォロワーさんからも教えていただきましたが、「ノット ノットレイ」という掛け声は、「NOT 乗っ取れ」でもあり、彼らが「NOT-RAIDER(侵略者ではない)」ということが改めて表現されていると言えます(※1)
そして極めつけは、ガルオウガ様の台詞、「認めてくれて」です。それは、自分達がここにいることを、自分達も同じ宇宙人なのだと認めてくれたことへの感謝の言葉です。テンジョウさんは仮面を外して笑みを浮かべていますし、カッパードさんも元気そうですし、ガルオウガ様もにこにこしていますし、いや、もう、言うことがないです…最高でした…。
※1 ノットレイダーが「NOT-RAIDER(侵略者ではない)」という考察はこちらで詳しくしています。
流れ星に願えば、願いは叶う
ララ「みんな、元気そうだったルン」
ユニ「いろいろなところに行くのはいいけど、」
アイワーン「だいぶガタが来てるっつーの」
ララ「フレアに修理してもらってるから大丈夫ルン。やっぱり、あのロケットがいいルン」
AI「わたしも、いまのロケットで問題ありません」
ロケットはだいぶガタが来ているようですが、さり気なくフレアの名前が出ているのもいいですね。フレアと出会っていなければ、このロケットに乗り続けることは難しかったかもしれません。ララたちの想いは、たくさんの人のイマジネーションによって支えられていることが分かります。
また、AIさんも「いまのロケットで問題ありません」と言っているのも最高です。新しいものに変えた方が、効率的で、合理的かもしれません。それでも、ララは、AIさんは、「このロケットがいい」と言うのです。
ララ「調査でたくさんの星を回ったルン。でも、地球には遠すぎていけないルン」
ユニ「会えるわ。ひかる、言ったニャン」
ひかる(回想)「わたしも会って、話してみたい。この星の人たちと」
ユニ「まだ約束、果たせてないニャン」
会えるわ。
ユニは、そう断言します。
この台詞からは、ユニがひかるさんのことを心から信頼していること、ユニ自身もまたひかるさんと会いたいと思っていることがはっきりと分かります。
そのとき、カメラには流れ星が横切ります。
ララ「…ルン?」
ユニ「流れ星」
ララ「流れ星に願ったら、願いが叶うルン」
その流れ星を見て、ララはすぐさま「願い事」をするわけですが、流れ星に願い事をするというのはもともとは地球の文化であり、回想カットでも示されていたとおり、スタプリ6話でララがみんなから教えてもらったことです。ララがみんなとの思い出をどれだけ大切にしてきたかが痛い程伝わる場面なのですが、何より素敵なのは、ララが「間髪入れずに願い事をした」ことです。
スタプリ6話で流れ星を見たとき、ひかるさんは願い事を何にしようかと慌てふためくばかりでした。しかし、49話におけるララは違います。「願い事を何にしよう?」。そんなことを考えるまでもなく、すぐさま、彼女は願うのです。
もう一度、会いたいルン、と。
一切の、迷いもなく。
それは、ララがいつもその願いを胸に抱き続けてきた、何よりの証拠だと言えます(※1)
※1 ララがすぐに願い事をするシーンを見て、私は「川崎市 宙と緑の科学館」の学芸員・国司真さんのエピソードを思い出しました。国司真さんは、「流れ星に3回願い事を言うと叶うって本当ですか?」という子どもたちからの質問に対して、こう答えていたとのことです。
「流れ星は、1秒もしないうちに、あっという間に消えちゃうの。でも先生は、願いはかなうと思うんですよ。それは単なる言い伝えじゃないと思うんです。流れ星が流れるのはとっても短い時間です。その間に3回も願い事を言えるのは、あなたが、いつもその夢を叶えたいと願っている証拠なんです。つまり、あなたが一生懸命努力しているということです。努力している人の夢は、必ずかなうんです!」。
それは、みんなの想いが重なる時
ララ「もう一度、会いたいルン」
ひかる「会いたいな」
ララ「会いたいルン。みんなに…」
ひかる「会いたい。みんなに」
ひかる・ララ「「みんなに、会いたい(ルン)」」
AI「スターパレスより連絡です」
プルンス「ララ! フワが、フワが!」
みんなに会いたい。
ララの想いに、ひかるさんも同じ想いを重ねます。
みんなの想いが重なったとき、キラキラと輝く大きな力が生まれることは、フワとの合体技(スタートゥインクルイマジネーション)でも示されてきた通りであり、その顕著な例が48話の「宇宙に生きる者たちみんなの想いが重なる」演出でした。
この場面では、ひかるさんやララたちの想いが重なることが鮮やかに描かれていますが、想いを重ねていたのは二人だけというわけではありません。二人とも「ララに」「ひかるに」ではなく、「みんなに会いたい」と言っていますし、一連のシーンの中では、えれなさん、まどかさん、ユニのカットも挿入されています。
また、カウントダウンのときには、地球に生きる人々だけでなく、様々な宇宙人たちの姿が映り、まるで宇宙人たちみんなでカウントダウンをしているかのような描写になっていました。それは、「宇宙に生きるものたちの想いが重なっている」ことを示す描写だったと言えます。
へびつかい座の姿は映りませんでしたが、こうした世界を見ながら、「キラやばな世界…か」とつぶやく、そんな妄想してしまいます。
みんな一緒にカウントダウン
アナウンサー「日本初の有人ロケット。発射の準備が整ったようです。カウントダウンに入ります」
さあ、いよいよカウントダウンです。
仲違いしていた春吉さんと陽一さんは一緒にいますし、天宮家には新しい家族がいますし、最後に頼れるのは自分だけだと言っていた冬貴さんもロケットの打ち上げを応援していますし、カルノリと姫ノ城桜子さんは何かいい感じになっていますが、この際です、それらは横に置いて、一緒にカウントダウンをしようじゃありませんか。
10!
9!
8!
7!
6!
5!
4!
3!
2!
――1!
変わりゆく世界の中で、デネブは変わらず輝き続ける
遼じい「ひかる、行っといで」
カウントダウンの「1」で涙腺を崩壊させられそうにながらも、続く遼じいのカットでいよいよ我慢ができなくなります。
遼じいはスタプリにおける根幹的なキャラクターであるにもかかわらず、カウントダウンには参加していません。ひかるさんに穏やかな声援を送りながら、いつもと変わらず、天文台の掃除をしています。
そう、変わりゆく世界の中で、遼じいは変わっていないのです。
遼じいという名のデネブは、周囲や環境が変わっても、変わらずに、自分らしく輝き続けるのです。
遼じい「ああ、そのとおり。環境や状況が変わっても、デネブは変わらず、輝き続けるんだろうねえ」
さあ、次は「地球」の番だ
ひかる「来たんだ。ララ…わたし、来たよ。宇宙に」
(流れ星が横切る)
??「フ~ワ~!」乗組員「え?」
ひかる「キラやば…」
ラストシーンの中には、一見すると邪魔なようで、実はとてつもなく重要な意味を持っている台詞があります。何だかお分かりでしょうか?
それは、「え?」です。
この台詞は、ひかるさんと同じ乗組員の男性が言ったものです。この「え?」があることによって、ひかるさんの見ている光景が、彼女の妄想の産物などではなく、紛うことなき現実のものであることが描かれています。
それだけではありません。
49話では、ひかるさんたちのイマジネーションによって影響を受け、前よりも少し変わったキラやばな世界がいくつも描かれていたわけですが、実はひとつだけ、影響を与えるばかりで、根本的には影響を受けていない星がありました。
それは、「地球」です。
異星人たちと交流を深めることで、ひかるさんたちのイマジネーションは影響を受けてきたものの、地球自体は異星人の存在を認知しておらず、異星人の価値観の影響を受けることもありませんでした。
スタプリが一貫して描いてきたのは「異なる価値観が重なることによって生まれる相互作用の連鎖」ですが、地球という星は、その相互作用の連鎖の外側にずっと置き去りにされていたと言えます。
しかし、それもここまでです。
国家プロジェクトのメンバーの一人が異星人を目の当たりにしたことで、地球は異星人を公的に認知せざるを得ません。まったく異なる価値観、未知なる存在の象徴とも言うべき異星人たちから、地球は今後大きな影響を受けていくことでしょう。
そう、次は、地球の番なのです。
まったく異なる価値観を有する異星人たちと出会った地球人たちのイマジネーションは、どのように変わっていくのでしょうか? その世界は、いったいどんなものになるのでしょうか?
スタプリを一年間見続けきた私は、自信を持って言うことができます。
その世界は、きっと、キラやば~なものになるはずだ、と。
終わりに:この世界に「魔法」はないけれど
最後にひとつ、素朴な疑問を投げかけてみます。
ひかるさんはラストで宇宙に旅立ちましたが、そもそも、ひかるさんは宇宙に行く必要があったのでしょうか? フワの力が戻りさえすれば、別にひかるさんが宇宙に行かなくたって、再開することはできるはずです。そう考えると、ひかるさんが宇宙に行ったのは、それほど重要なことではなかったのではないでしょうか?
…いいえ。
そんなことはありません。
ひかるさんは、「みんなに会いたい」という「想い」をずっと胸に抱きながら、その夢を叶えるために前に進み続けてきました。数年、十数年の歳月が流れても、その「想い」は色あせることなく、それどころかますます大きなものに育っていたことがうかがえます。
もし、みんなと会いたいという「想い」がそれほど強いものでなければ、せいぜい最初の数年で忘れてしまっていたことでしょう。自分の力で宇宙に行くというララと交わした約束も、古いアルバムを見返した時にふと思い出して懐かしむ程度のものになっていたことでしょう。
しかし、ひかるさんは、その「想い」を忘れませんでした。ずっと、ずっと、力強く、その「想い」を描き続けてきました。
ひかるさんは「実際に宇宙に行く」ことによって、自らの想いがどれだけ強いものなのかを改めて証明して見せたのであり、そのイマジネーションの輝きがララたちの想いと重なったことで、あのラストシーンに繋がったのです。
スタプリの世界に、「魔法」はありません。
それでも、魔法はなくても、自分たちの「想い」があれば、「ワタシだけのイマジネーション」があれば、未来には、無限大の可能性が待っているのです。
スタプリのラストが真っ白のカットで終わったのは、無限大のイマジネーションを描いてきたスタプリに相応しい、素晴らしいエンディングだったと思います。
謝辞:宇宙いっぱいありがとう
夜空を見上げることが多くなりました。
あの空の向こう側には、広大な宇宙が広がっているんだなと思うと、もう身体的には子どもとは言えない私も、つい、「ワタシだけのイマジネーション」を描きたくなってしまいます。
1年間、リアルタイムで視聴しながらこうして考察を書き続けられたことは、読んでいただいている皆さんのおかげであり、あたたかいコメントや応援のメッセージをくださる読者の方のおかげであり、そして何より、スター☆トゥインクルプリキュアという最高に素晴らしい作品のおかげです。
ありがとう、スタプリ。
ありがとう、スタプリのみんな。
宇宙いっぱい、ありがとう。
スタプリ大好きです。
49話の考察(前編)です。
※過去のスタプリの感想、考察記事については、このページのいちばん下にある「プリキュア考察」のボタンか(スマホ版)、いちばん上の「プリキュア感想 考察」のボタン(PC版)から移動できます。
<宣伝です>
スタプリが終わって寂しいという方で、アニメージュのスタプリ特別増刊号をまだ読まれていない方は、こちらを読めばHPが回復するかもしれません。スターパンチが左手の理由や、ひかるさんたちは点と点が繋がる「隣人同士」であるという話など、スタプリに込められたたくさんの「想い」が書かれています。(紙は売り切れが多いですが、電子書籍は販売中です)