金色の昼下がり

プリキュアについて割と全力で考察するブログ

私の百合はお仕事です!6巻の感想と考察 尊すぎてしんどい

 私の百合はお仕事です!の6巻、ちょっと尊すぎて頭がもげそうになりました。我慢できないので感想と考察を書きます。ネタバレありです。

 

 

 

 

ジェットコースターのような本編

 今回の見せ場はなんといっても矢野さんが陽芽ちゃんに本音を打ち明けるシーンでしょう。これまでなかなか陽芽ちゃんに「好き」だと素直に言えなかった矢野さんが、ついに陽芽ちゃんに、しかも、LIKEの意味ではなくLOVEの意味で好きなのだと、キスをすることによって伝えます。

 

 ええええええここでキッスしてしまうの!!?!?? わあああああああああああああこれはさすがの陽芽ちゃんもグッと来るに違いない!!!!!と発狂寸前になりながら私たちは読み進めるわけですが、予想に反して陽芽ちゃんは能面のような表情をしていて、そこには喜びだとか嬉しさだとか恥じらいだとか、とにかくそういった甘酸っぱい感情をうかがうことはできません。

 

 さらに読み進めていくと、陽芽ちゃんはリーベを辞めると言い始めます。なぜ? どうして? ホワイ? あまりのことに頭の中ではクエスチョンマークが大渋滞するわけですが、ここでいったん頭を冷やし、なぜ陽芽ちゃんがあのような反応を示したのかを真面目に考えてみます。

 

陽芽ちゃんはトラウマを抱えている?

 幼いころの回想シーンで、陽芽ちゃんは「恋愛」に対してまったく興味がないのだと主張していました。(下記、『わたしの百合はお仕事です!』6巻より引用)

 

陽芽「私の『好かれたい』ってのは恋愛のやつじゃないのよ。むしろモテてもあんま嬉しくないもん」

 

陽芽「好きな人? ないない。私そーいうのないよ。私は矢野さんと一緒にいるのが一番楽しいもん」

 

 付け加えるならば、「モテても嬉しくない」という言葉からは、陽芽ちゃんは小学生のころから、恋愛に対して負の感情を抱いていたのかもしれません。なぜ陽芽ちゃんが恋愛に対して負の感情を抱いているのかは現時点では定かではありませんが、それは陽芽ちゃんが執拗なほどまでに「ソトヅラ」に拘っていることに関係しているのかもしれません。

 

 たとえば、一連の回想シーンで、陽芽ちゃんはこう言っています。

 

陽芽「可愛い子は可愛くしてないと嫌われちゃうもんなんだよ」

 

 つまり、陽芽ちゃんは今のように「可愛くしていない」=「ソトヅラの演技をしていない」時代があり、そのときに誰かから「嫌われた」経験を持っているわけです。

 

陽芽ちゃんのトラウマは「家庭」に関係がある?

 とはいえ、この回想シーンのとき、陽芽ちゃんはまだ小学生です。小学生よりも「昔」の話をするならば、それは幼稚園だとか、小学校低学年だとか、そういう時代の話になります。そんな幼いころに、「可愛くしてないと嫌われる」という経験は、学校の中では起きにくいような気がします。

 

 さて、学校以外で接点のある社会といえば、真っ先に思いつくのは「家族」です。

 

 そう考えると、陽芽ちゃんは家族の中で、何らかの「トラウマ」を持っている可能性があります。実際、陽芽ちゃんはあまり裕福ではない家庭であることがこれまでの描写でも示唆されていますし、家族関係はほとんど明らかになっていません。

 

 そしてもし、家族の中で「こじれた恋愛」の被害を受けているならば、「可愛くしてないと嫌われる」こと、陽芽ちゃんが恋愛に対して負の感情を抱いていること、「金持ちとの玉の輿」が夢だと語っていることは、ひとつの線で繋がるような気もします。

 

本音を見せてと言った本人が本音を隠す

 6巻がうまいところは、本音を見せてよと言った張本人である陽芽ちゃんが、今度は自分の本音を隠してしまうところにあります。おそらく、それほど彼女にとって、「恋愛」はタブーなものなのでしょう。

 

 とはいえ、リーベを辞めると言った直前、矢野さんの手をリーベでぎゅっと握りしめていることからも、陽芽ちゃんは矢野さんのことが嫌になったわけではないことは明らかです。今後の陽芽ちゃんの心の動きと矢野さんの動きが気になってしかたありません。

 

 

 以上、わたしの百合はお仕事です!6巻の感想と考察でした。最高に尊い百合漫画なので、もし未読の方がいればぜひ読んでみてください。

 

※わたゆり5巻の感想です。

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