バテテモーダ、消えちゃいましたね(悲しい)
最近はすっかりヒープリ記事の作成を中断してまったんですが、バテテモーダ好きなので消えてしまった悲しみを埋めるためにも久々に書いてみました。
この記事は①バテテモーダの追悼 ②ヌートリアについての雑感 ③今後の展開について書いたものです。
ヒーリングっどプリキュア本編のネタバレを含みますので未視聴の方はご注意下さい。
バテテモーダが浄化されました(死んだのかは不明)
「悪党」として生まれ、「悪党」として散ったバテテモーダ。
作中における彼の動きを客観的な視点で見ていると、彼はほとんど同情の余地のない「悪党」として描かれていることが分かります。悪行の限りを尽くしていた彼を浄化できて、子どもたちの多くは「良かった」とほっと胸をなでおろしいているんじゃないでしょうか。
特にバテテモーダが浄化された20話は、これまで犯してきた悪行に対する裁きをくだすかのようにキュアアースからボコボコにされ、名前を知る必要もない、「これ」、とまで言われていますが、徹底してバテテモーダを打ちのめすことで、これまで視聴者がバテテモーダに募らせていたストレスをスカッとさせて清算したのだと思います。
でも悪党には悪党としての魅力があって、現時点では背景も描かれていない単なる悪党でしかないバテテモーダにも不思議な魅力を感じてしまうんですよね。
作中でバテテモーダが「生きてるって感じ」を味わっていたのは他者を蝕むときと戦っているときでした。彼は戦って相手を傷つけたり損なわせることで喜びを得ていたようですが、ひとつ気になるのはビョーゲンズ内で「下剋上」を目論んでいたことです。
腹黒い本心を隠しゴマ擦りをしながら幹部たちに取り入っていたバテテモーダは、キングビョーゲンに「自分をいちばんの子分にしてほしい」と願いをしていました。
その願いがバテテモーダの本心だったのか、あるいはそれすらも嘘で本当はキングビョーゲンに対しても下剋上を目論む野心家だったのかは定かではありませんが、彼が戦っていた理由は戦うことが彼にとってのアイデンティティであり「生きてるって感じ」を味わうためのいちばんの方法だったからだと思われます。
ではなぜバテテモーダは戦うことに喜びを感じていたのでしょう。
これは単なる妄想でしかないんですが、生まれて数日しか経っていないバテテモーダは大人になっていない子どものようで、「快」や「不快」など自分の感情に素直な動きをしていたように見えます。当然誰かから認められることもなければ、自分で自分を認められるようなことも経験していないでしょう。
バテテモーダが誰かから認められたい、自分自身を認めるための経験をしたいと考えたとき、手っ取り早いのが「敵と戦って勝つ」ということです。彼が「戦い」を欲していたのは、戦うことによってキングビョーゲンなどの他者に認められたい、もしくは戦って勝つことで自分は価値のある存在なんだと自分自身で認めたかったのではないでしょうか。
なぜそんなことを考えたのかというと、バテテモーダのモチーフがヌートリアという「特定外来生物」=存在を否定されている存在だからです。
ヌートリアについて
バテテモーダの元の姿はヌートリアです。
日本におけるヌートリアは、日本人の都合(毛皮を取るため)によって外国から運んできたものです。やがて時代が変わって毛皮産業の採算が取れなくなってしまったとき、飼育されていたヌートリアは野に放たれたのですが、野生で繁殖してしまい、もともとあった自然環境に著しい悪影響を与える存在として「特定外来生物」に指定されます。
(特定外来生物として指定された生物は許可なく飼育したり運搬することはできず、「処分すべき存在」として扱われます。)
人の都合によって運ばれてきたヌートリアは、同じ人の手によって処分されるわけです。これは紛うことなき人の犯した罪ですが、自然環境のことを考えるならば「かわいそう」という理由でヌートリアを保護することはできません。ヌートリアを保護すれば、自然環境に著しい悪影響を及ぼし、在来種が死にゆくことになってしまうからです
人にできるのは二度と同じような過ちを繰り返さないと誓いそれを守ることだけですが、それで現に生きているヌートリアの命が報われるわけではありません。けっきょくのところ、私たちは人間の業の深さを自覚しながらヌートリアを処分するしかありません。
そういうわけでもし傷付いたヌートリアを見つけても当然ながら飼育したりはできません。たとえひなたちゃんがそんな状態のヌートリアを見つけてアニマルクリニックに運んだとしても治療はできませんし、治療したとしても野に放ったりどこかに運搬することは違法なのでけっきょく処分するしかありません。
一応、研究目的などで特別な許可を得られれば飼育も可能ですが…。
参考リンク:
何が禁止されているの? | 日本の外来種対策 | 外来生物法
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/pdf/data5.pdf(ヌートリアについて)
今後の展開について
バテテモーダが今回浄化されたのは必然だったと思いますし、その背景がほとんど語られていないのも納得できます。ヒープリはまだ21話です。もしバテテモーダが重たい過去を持っていたとしても、いま明かすと今後の物語がシリアスになりすぎますし、子どもたちが遠慮なくプリキュアを応援することができなくなってしまいます。
スタプリでも同じでしたが、もしヒープリで敵サイドの事情を明かしていく展開にするのであればもう少し物語が後半になってからだと思います。逆にいえば、物語の後半になってバテテモーダが復活し彼の物語が語られることはあり得るんじゃないでしょうか(願望)
バテテモーダとまた会える日をひそかに祈って。
懐かしのダルのど回の感想考察です。
21話はダルイゼンも久々に登場して熱かったですね。
ダルのどSSです。
久々に続きも書きたい…。