スター☆トゥインクルプリキュア18話の感想考察(後編)です。
この記事では、カッパードさんネタやテンジョウさんのこと、ひかるの祖父あたりのことについて考察していきたいと思います。
スタプリ18話のネタバレを含みますので、未視聴の方はお気をつけください。
- ひかるの深層心理に潜むカッパード
- ひかるの祖父・春吉はまどかパパかもしれない
- ひかるのお父さんの正体は?
- 「宇宙ゆけ!流星少女」は語る
- 冬貴を意識しているっぽいまどかがかわいい
- テンジョウは「その人らしさ」を馬鹿にする
- スタプリ18話感想考察まとめ(後編)
ひかるの深層心理に潜むカッパード
ひかるさんのことが大好きで、毎回戦闘になるとひかるさんのところに向かうカッパードさん。
これはカッパードさんの片想いなのでは?
全国カパひか協会の皆さんのなかには、そのような一抹の不安を抱く方もいるかもしれませんが...いないかもしれませんが、ともかく。
ひかるさんの深層心理には紛うことなきカッパさんの姿がある、ということがはっきりと明示されたシーンがありました。それがこちら。
何でそこでカッパを描く?
言わずもがな。
説明するのも野暮というものですが、ひかるさんの心は無意識にカッパードさんに引き寄せられているのかもしれません。
しかもなんかよく見たら「マント」のようなものが描かれています。
ひかるさんのカッパは「正義のヒーロー」なのでしょう。
となると、いずれカッパードさんはひかるさんを救い出すヒーローになるってことですよね。
えっ。なにこれ尊い…。
※私はかねてよりひかララが大好きだと公言して参りましたが、カパひかもカパひかで好きなのです。希望を失った大人と、希望に溢れる子ども。この対比は、とても美しいものがあると思うのです。
ひかるのカッパ好きは遺伝か?
カッパのことで、気になる点がもうひとつ。
実はカッパを描いていたのはひかるさんだけではなく、母・輝美さんもなんですよね。次のカットをご覧ください。
確かにカッパが描かれているのが分かります(右下)
このことから導き出される推論。
それは、ひかるさんのカッパ好きは遺伝ではないか? ということです。
「香久矢の家に秘密はない」とまどかパパはいっていましたが、「星奈の家にはカッパ」なのかもしれません。
カッパードさんのイケメンバンクをただただ褒めちぎった記事です。
公式動画で配信される日を待ちわびております。ほんとカッコいい。
ひかるの祖父・春吉はまどかパパかもしれない
ひかるの祖父・春吉は、スタプリ1話で初登場したときからずっと厳格な態度を取ってきていますが、今回も今回とて、それは同じでした。
例えば、漫画の連載が決まったとひかるの母・輝美が喜んでいるとき。
春吉の顔に歓びや祝福の二文字は見えません。
漫画のことなど興味がない、関心がない、よく分からない、といった表情をしています。嬉しそうな顔をしている祖母・陽子とは真逆です。
みんなで「ひかるのお母さんの新作おめでとうパ―ティ」を開催したときも、春吉はこの態度です。次のカットをご覧ください。
新聞紙で顔をすっぽりと隠してしまっていますよね。
まさに、見えない壁。
ここまでの描写を見ていくと、「ひかるの祖父はやっぱり厳しいし、なんか感じ悪いな」と思うかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください。
注意深く見ていくと、春吉は「単なる感じ悪いやつ」ではないのでは? と思えてくる場面がいくつかあります。
たとえばこの場面。
ひかるの母・輝美が超人気雑誌「あさがお」での新作の掲載が決まり、喜びのあまり階段から転げ落ちてしまった直後のカットです。
祖父・春吉の表情にご注目ください。
ちょっぴり心配そうな顔をしていませんか?
大きな音が鳴ったけど、大丈夫か、どこか怪我してないか?
そんな心の声が聞こえてくるような表情には見えないでしょうか。…見えない? 考えすぎ?
では、次はこれです。
ようやく輝美が帰ってきたときのカットです。春吉の視線にご注目ください。
パーティの主役である輝美が来たというのに、春吉は新聞に視線を落としています。
興味のない漫画の新作パーティ。そんなことよりもおれは新聞を読むのだといわんばかり。
やっぱり春吉は厳しいな…そう思っていると、次のカットで裏切られます。輝美が浮かない顔をして、「一人になりたい」といって出て行ったときのカットです。
春吉は顔を上げ、輝美のことを視線で追っています。
このことからは、なんだかんだいいつつも、春吉は輝美のことを気にかけていることが分かります。
また、春吉は今回の話で1回だけ怒りました。
その内容は、「まったく(輝美は)みんなを待たせて」というものです。
春吉は輝美がなかなか来ないことそのものに怒っているのではなく、せっかく集まってくれたひかるの友達を待たせていることに怒っているのです。
この言葉からは、ひかるの友達のことを気にかけていることが読み取れます。
さらに付け加えるならば、春吉はつまらなさそうな態度を示している一方で、「新作記念パーティ」にはちゃっかり参加しているんですよね。
完全に身内のものですし、普通は参加したくなければ参加しないと思うんです。
でも、春吉は参加しました。
輝美の新作を祝うパーティに参加したのです。
さらにさらに、今回の話のなかで、春吉は輝美の漫画を馬鹿にするような発言は一度たりともしていません。
てっきり「漫画なんてくだらん」「漫画家なんてやめて立派な仕事をしろ」といった旧価値観の権化のような発言が飛び出してきて、星奈家に衝撃と畏怖をもたらすのではないかと邪推していたんですが、そのようなことは一切ありませんでした。
もちろん、雑誌「あさがお」と聞いて、発行部数70万の少女漫画雑誌ではなく、園芸雑誌を思い浮かべる春吉です。漫画雑誌についての知識はあまりないのは確かです。
また、春吉は、ひかるさんの挨拶のしかたを厳しく叱責していたように、旧価値観を背負う人間であることには変わりないかもしれません(スタプリ1話)。
しかし、ここまでの話を総合的に考えると、春吉がいわゆる「毒」の人間には思えないのです。
父が不在の星奈家。母も祖母も柔和な性格で、ひかるさんに厳しくも愛のある躾をできるのは春吉だけだったはずです。
春吉は、不在の父の代わりに、ひかるさんのことを何とかきちっと育てようと、嫌われ役に自ら手を挙げ、彼なりに努力してきたのではないでしょうか?
実際、ひかるさんは(傍から見ると)突拍子のない(ように見える)行動がときどきあるものの、学校生活ではどちらかというと「常識人」のような振る舞いを見せていますし、学業などに問題のある描写も今のところありません。
これらは少なからず、祖父の「良い影響」によるものだと思うのです。
さて、ここまで考えたとき、私は一人の男を想起せざるを得ませんでした。
秘密はないと断じ、娘に厳しい教育をし、自らの信念を背中で語る父親。
その名も、香久矢冬貴
そうです。まどかのパパです。
まどかパパ・冬貴はまどかさんに対して厳しい態度を取ることも多く、一見する分かりにくいのですが、この人も娘のまどかさんのことを大切にしている人間です。
もちろん、その言動が全面的に肯定されるべきものではないでしょうけれど、かといって全面的に否定されるべきものでもありません。
冬貴も単なる「毒親」としては描かれていないことは、要所要所の描写からうかがい知ることができます。
まどかパパの魅力が詰まったスタプリ16話の感想考察です。
冬貴に対して疑心暗鬼の念を抱いている方、冬貴のことをもっと詳しく知りたい方におすすめの記事です。
※ちなみに超どうでもいい考察ですが、パーティを行っているのはおそらく午後5時前後(直後の公園のシーンでは夕暮れになっている)。そのため、春吉が読んでいる新聞は「夕刊」だと思われます。ほんとどうでもいいですねこの考察。
ひかるのお父さんの正体は?
世界中を旅していて、1年に1度しか返って来ないというひかるのお父さん。
しかし、お父さんが写っていると思われる写真には光が反射しており、その顔を知ることはできません。
ひかるのお父さんの正体は何者なのでしょうか?
現時点では、作中描写から推理しようにも要素がほとんどなく、妄想のような仮説しか立てられないのですが、ざっと考えてみました。
- 既に登場したキャラクターの中にお父さんがいた
- 今後登場する予定だが、登場してしばらくは「ひかるのお父さん」以外のポジションとして描かれる
- キャラデザがまだ定まっていない
1ならば、「敵陣陣営のなかにいる説」が濃厚な気もします。
異星人に囚われ、記憶を消されて、アイワーンちゃんあたりの科学力、もしくはダークネスト様によって魔改造されているとか。あるいは、自らの意思潜入調査を行っているとか。
敵陣営の男キャラは、カッパード、バケニャーン(?)、ガルオウガ、ダークネスト様(?)、ノットレイ(?)なので、このなかにいるのかも。
ノットレイのなかにちゃっかりお父さんがいたら面白いですね。
2ならば、今後、重要っぽいポジションのキャラクターが登場したとき、最初はひかるのお父さんだとは分からず、しばらく経ってから「ええ~この人、ひかるのお父さんだったの!?」みたいな展開にさせるつもりなのかなと思います。
いずれにせよ、物語にそこそこかかわりを持つキャラクターなのでしょうか、ひかるのお父さん。個人的にはまどかのパパ・冬貴と幼馴染とかで、「やあ冬貴~、久しぶりだね~」「ああ…君か…(ちょっと苦手そうな顔)」みたいな関係だったら熱いなと思っています。
「宇宙ゆけ!流星少女」は語る
ちょっと見づらいかもしれませんが、見比べてみてください。
上のカットが現在のもので、下のカットが回想シーンのものです。
比較してみると、現在のものの方には、表紙が「薄汚れている」ことが分かります。
全体的に黒ずんでいるものの、均等な汚れ方ではなく、ところどころ白い部分が混在しています。これはおそらく、「手垢」による汚れだと思われます。
手垢。
ひかるさんは、この漫画を何度も何度も繰り返し読んだのではないでしょうか。だからこそ、これだけ手垢で汚れている。
また、ずっと本棚に収納しぱなっしだと、このような汚れのつきかたはしないでしょうし、適当な保存方法だと日焼けで赤茶色っぽくなっているはずですが、そのような痕跡はありません。
つまり、ひかるさんはお母さんに描いてもらった「世界で一つだけの漫画」を、大切に保管していて、繰り返し読んでいた…ということが、この二つのカットの比較からもうかがい知ることができるのです。
※ホチキスの針の位置や大きさは同じ時代のものであっても場面によって異なるので気にしないことにしました。
冬貴を意識しているっぽいまどかがかわいい
小ネタです。
このまどかさん、パパ・冬貴のことを意識してそうじゃないですか?
部下に命令を出している冬貴の姿を思い浮かべながら、「次はこれをお願いします!」とひかるさんたちにいっているのかもしれません。
いきいきしててかわいい
テンジョウは「その人らしさ」を馬鹿にする
テンジョウさんは今回、ひかるさんの大切にしていた漫画を「ダサい」「お子ちゃまね」と上から目線で蔑みましたが、何も今回に限ったことではありません。
たとえば、みんなでロケットの色塗りをしたときも、テンジョウさんは「ダサい」といって蔑んでいました(スタプリ7話)
また、テンジョウさんがとうま君の「自分の家族は変だ」という気持ちををうちわで煽ったこともありましたね(スタプリ14話)
あれも、とうま君の「天宮家らしさ」を否定する心を煽っていたわけで、やっぱりテンジョウさんは「個性」の否定をしているわけです。
テンジョウさんは、「その人らしさ」や「個性」を馬鹿し、ダサいといって否定するわけですが、なぜでしょう?
カッパードさんは、母星を侵略された恨みから、他の惑星を侵略しようとしています。「奪われたから奪う」のだといって。
であれば、テンジョウさんも同じなのではないでしょうか?
つまり、テンジョウさんが「その人らしさ」や「個性」といったものをダサいといって馬鹿にするのは、他でもないテンジョウさん自身が「自分らしさ」や「個性」を馬鹿にされ否定されてきたからではないか、ということです。
ただ、テンジョウさん自身は「個性的なお面」を被っているわけですが、もし彼女が「その人らしさ」や「個性」を馬鹿にしているのであれば、お面を被る行為は矛盾しているような気がします。
このあたりについては、想像力を憎みながらも、想像力を必須とする科学者を続けているアイワーンちゃんの抱える矛盾と似たようなところがあるようにも思います。
テンジョウさんのことはもっともっと語りたいのですが、ちょっと長くなってしまいそうなので、また改めて記事にしたいと思います。
スタプリ18話感想考察まとめ(後編)
- ひかるの深層心理にいるカッパ
- ひかるのカッパ好きは遺伝かもしれない
- 祖父・春吉は悪い人間ではなさそう
- テンジョウは「その人らしさ」を否定する
スタプリ18話の前編の感想や考察、分析記事です。
子を救ってきた親が、いつの間にか子に救われていたという話で、涙を禁じ得ませんでしたね。見事な対比の描写にも注目です。
スタプリを見逃した方や、もう一度視聴したい方向けの記事です。
公式動画サイト「TVer」で無料配信されています。公式ですよ、公式。海賊サイトではありません。それでいて、完全無料、会員登録も不要です。
(なぜかというと、テレビと同じように広告が流れるからです)
親子の話はやっぱり泣けますね。
来週はいよいよブルーキャット回ですが、その正体が明かされるときが来るのでしょうか。ブルーキャット=バケニャーンだとすると、アイワーンちゃんはどうなってしまうのでしょうか(私はどうにかなってしまいそうです)
以上、スター☆トゥインクルプリキュア18話の感想および考察、分析でした。
長々と読んでいただき誠にありがとうございました。